「プロブロガーになる」って言ってサロンに入ったり情報商材を買ったりしても、中々稼げるようになならずにそのままフェードアウトする人が殆どなんじゃないかと思います。
この記事で言っているプロブロガーというのは、「好きなことをする」や「自由に生きる」みたいな理想を言ってサラリーマンを煽ってお金を稼いでいる人のことです。アフィリエイトだけで生計を立てている人は含まれません。
ネットで稼いでいるブロガーというのは、ネット芸人と同じなので、結構特殊なスキルや個性がないと無理なんですね。だから、普通の学生やサラリーマンがプロブロガーになって稼ごうとしても、上手くいかない可能性の方が高いです。
ここまでは結構いろんな人がブログに書いていることなので、結構共感してくれるんじゃないかなと思います。
でも、重要なのはプロブロガーになろうとして失敗してしまった後の話です。プロブロガーになれなくても人生は続いていくので、何とかしてお金を稼いでいかなくてはなりません。
僕は零細企業を経営していて社員を雇用しているのですが、そんな立場から、プロブロガーになると言ってサロンに入ってみたけど駄目だった人のことを書きたいと思います。
サロンとかに入っちゃう様な人は大手企業よりも中小零細企業に就職することになる人が多いと思うので、かなりリアリティのある話になるのではと思います。
サロン・情報商材に騙された人に責任はあるか?
まず、大事な視点として、「サロンや情報商材の甘いセールストークに騙されて大学や会社を辞めてしまった人には責任があるのか?」という点があると思います。
特に学生というのは世の中のことがよくわかっていないので騙されやすいです。まぁ、僕の知人で20万のせどりコンサルを受けてしまった人がいますから、学生だけが騙されるわけではないと思いますが、一般的に言って社会経験がない人の方が騙されやすいということは言えると思います。
なので、僕はサロンや情報商材に手を出してしまった学生には結構同情的です。僕は地方の国立大卒ですが、在学中は「大学ってつまんねー」とか「講義なんて意味ねー」っていっつも考えていました。
僕には大学を辞める度胸なんてなかったし、辞めてやりたいこともなかったので、大学なんてそんなもんだと思って卒業しましたが、もし、精神的に参っている状況で「大学なんて無駄!ブログで稼ごう!!」とか言われたら…自信がないです。
特に就職活動で苦戦している学生には、ブロガーになって稼ぐというのはとても魅力的に見えるのではないでしょうか?
全然内定を貰えない学生は社会に対する疎外感を感じているはずです。そういう状況で「サラリーマンなんてオワコン」とか「ブログで自由な人生」とか言われたら、その気になってしまう学生がいても不思議ではないです。
だから、煽られた学生というのは被害者だと僕は思います。問題があるのは煽って大学を辞めさせようとしているプロブロガーの方で、これはかなり悪質なやり口に思えます。はっきり言って、法律で取り締まってもいいんじゃないかと思うくらい悪質です。
次に社会人なんですが、社会人経験の長さにもよりますが、これは5割くらいは自己責任だと思います。社会経験が多少なりともあれば、そんな美味い話はないってことぐらいはわかるはずなので、半分は自己責任です。
とは言え、過労や鬱で調子を崩している時に、そういった甘い誘いに乗ってしまうこともあるかもしれません。なので、もう半分はプロブロガーの責任です。
まとめると、辛い状況にある場合にサロンや情報商材に騙されてしまう人にはそんなに責任はないんじゃないかと思います。判断能力が弱っているところを狙ってしまわれているわけで、騙している方が悪いでしょう。ただし、自分から「プロブロガーになる」とか言って、サロンや情報商材に手を出してしまう人には同情の余地はありません。
サロンや情報商材で得られるスキルで採用されるか?
プロブロガーになりたくてサロンや情報商材で学んだ結果、具体的にはどんなスキルが得られるのでしょうか?
はっきり言って、社会人として役立つスキルは殆どないというのが現実です。
プロブロガーで稼ぐためのスキルというのは
- ハッタリをかます
- 意図的に炎上させる
- 上位のプロブロガーをヨイショする
- 都合の悪いことには目をつむる
ぐらいでしょうか。
まぁ、『ハッタリをかます』というのは営業には必要なスキルなので、部分的には使えるかもしれませんが、顔出しや実名でプロブロガーをやってしまうと、社会的な信用がなくなり『ハッタリだけの人』というレッテルまで貼られてしまうと思うので、やっぱり採用されるのは難しいと思います。
他の3つはサラリーマンとしてはあんまり大事じゃないと思います。というか、自分の会社にこれら3つのスキルを持った人がいたら、僕は嫌ですね。
まぁ、『ヨイショする』というのは上司や先輩に対して敬意を持つという意味では必要ですが、なんかプロブロガーの人たちがやっているヨイショというのは新興宗教のような感じで気持ち悪いです。同僚にそういう人がいたら嫌でしょう。
というわけで、サロンや情報商材で得られるスキルというのは、その後のサラリーマン人生には殆ど役に立たないと思っておいたほうがいいですね。営業とか交渉には多少使えるかもという感じです。
プロブロガーになれなかった後の処世術
プロブロガーになれなかった場合、その後の人生はどうすればいいのでしょうか?
「自分の人生なんだから自分でなんとかしろ!!」というのは簡単ですが、既に書いたとおり僕は騙されてしまった人には同情的なので、経営者視点での処世術を書きたいと思います。
プロブロガーになれなかった場合、大きく分けて2つの選択肢があります。
- アフィリエイトやせどりで稼ぐ
- 就職する
アフィリエイトやせどりで稼ぐ
プロブロガーになりたいなんて言うくらいだから、よっぽど会社勤めに向いていない性格なんだと思います。そういう人はプロブロガーではなく、アフィリエイトやせどりなどのネットビジネスで稼ぐことができるかもしれません。
僕は基本的には今からネットビジネスに参入するのは賢い選択だとは考えていませんが、会社勤めがどうしても駄目だという人はチャレンジする価値はあるのではないでしょうか。
この記事では具体的なノウハウは書きませんが、きちんとやれば再現性の高いビジネスだと思います。特にせどりは即金性が高く、成果がでるまでの期間もアフィリエイトより短いです。
まぁ、「サラリーマンはどうしてもイヤ!!」という人は検討してみてもいいかもしれません。
就職する
これが一番現実的です。20代なら贅沢を言わなければ働き口なんてどうとでもなると思います。30代でも社会人経験がそれなりにあれば、就職できないってことはないでしょう。
「レールを外れると駄目」みたいな風潮がありますが、中小零細は結構人手不足なので、割と採用されると思います。
ぶっちゃけ、僕のやっている事業なんて教えれば誰でもそれなりにできるようになるので、真面目で誠実な人なら多少経歴に傷があってもOKです。面接の時は「残業で調子を崩している時に、ネットの広告を見てしまって…」みたいな被害者っぽいことを言っておけばOKだと思います。
「サラリーマンはどうしても駄目」という人以外は就職しておきましょう。
とにかく前を向こう
サロンや情報商材に何回も騙されるのは問題ですが、人生の中で1回くらいの経験なら後で笑って話せるようになります。「あの時はバカだったね~」なんて気軽に雑談できる話だと僕は思います。
辛くて苦しい人を詐欺師たちは狙っています。もし、その時に甘い誘惑に乗ってしまっても、自分の間違いに気がついてまたやり直せばいいんです。
ただし、間違いには早めに気がついた方がダメージは少ないので、「おかしい」と思ったら自分一人で抱え込まずに、親しい人や詳しい人に相談しましょう。あ、でも詳しい人を装って自分のサロンに入れる人もいるので、そこは注意です。
最後にサロンや情報商材で人生を台無しにしないために重要なことを整理しておきます。
- プロブロガーなんかなれない
- プロブロガーになれなかっらた就職する
- 就職が無理ならアフィリエイトやせどりで頑張る
- 騙されたのは授業料だと思って前を向く
以上です。
プロブロガーに騙される人が減ることを心から願っています。